ガス発生炉(読み)ガスはっせいろ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガス発生炉」の意味・わかりやすい解説

ガス発生炉
ガスはっせいろ

石炭コークス軽油重油からガスを発生させる炉。円筒または円錐形容器の中に石炭またはコークスを充填して点火し,下から水蒸気を含んだ空気を吹込んで,一酸化炭素または水素主体とするガスを発生させる。水性ガス発生炉は下から吹込む際,水蒸気と空気を交互に送るもので,高カロリーの燃料ガス,原料用ガスをつくるもの。水性ガス発生炉に油ガス化炉と過燃炉を付属させたのが増燃水性ガス発生炉で,発生する高温水性ガスの中に重油などを噴射し,分解ガス化させる。今まで都市ガス製造には主として高圧連続式ガス製造装置サイクリック式ガス製造装置部分燃焼式ガス製造装置などが用いられてきたが,近年では液化天然ガスが原料の 70%以上を占めるにいたり,ガス発生炉に代って LNGの気化装置による都市ガス製造が中心となっている。 (→一酸化炭素変成装置 , 水蒸気改質反応 )

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