1986年に登録されたリビアの世界遺産(文化遺産)で、首都トリポリ南西の、チュニジアやアルジェリアとの国境近くに位置する。先住民のトゥアレグ族が紀元前8世紀頃に築いたオアシス都市で、ローマ帝国の時代から、北部アフリカのトリポリとアフリカ内陸部を結ぶキャラバン(隊商)の中継地として発展した。7世紀以降は「砂漠の真珠」と呼ばれる繁栄を示し、19世紀には、アラブ人の奴隷交易の重要地点でもあった。全長7kmの城壁で囲まれた旧市街には、日干しレンガに石灰を塗った、白い壁のイスラム風の住居が多く残っている。外観は質素な造りだが、家の内部には、アラベスク模様の装飾や伝統工芸が施されている。2階テラスの通路は女性用、階下のアーケード状の通路は男性用と区別されていた。◇英名はOld Town of Ghadamès