トゥアレグ族(読み)トゥアレグぞく(英語表記)Tuareg

翻訳|Tuareg

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トゥアレグ族」の意味・わかりやすい解説

トゥアレグ族
トゥアレグぞく
Tuareg

アルジェリアリビアニジェールマリなどのサハラ砂漠やその南のサバナに住むコーカソイド系のベルベル語を話す遊牧民。人口は 20世紀末で約 90万と推計される。オアシスで農業を営む者もいるが,本来は砂漠でラクダヒツジ,ヤギなどを飼育する。また古くからラクダを使ったサハラ砂漠の隊商貿易を支配していた。七つの集団(北部のアハガル,アッジェル,南部のアブセン,イフォラ,イテサン,アウリミンデン,ケルタデマケト)に分かれ,連合を形成していた。アメノカルという首長を戴き,その下に貴族からハラティンという黒人奴隷にいたるまでの階級制度を保っていた。15歳以上の成人男子は青い衣装を着てターバンを頭に巻き,その特異な風俗から青衣の民といわれた。宗教はイスラム教を信仰する。話しことばをタマシェクといい,古代リビア文字(→リビア語)に似たティフィナグ文字を使用する。

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