キッチンユニット(読み)きっちんゆにっと(その他表記)kitchen unit

日本大百科全書(ニッポニカ) 「キッチンユニット」の意味・わかりやすい解説

キッチンユニット
きっちんゆにっと
kitchen unit

住宅をつくるとき、いちばん手間のかかるところ浴室台所のような水回りの部分である。ここに工業化の手法を応用して、流し台を中心にした設備を一つの塊としてあらかじめ工場でつくり、それを現場に運んで組み込ませるねらいで生まれた住宅部品の一つがキッチンユニットである。種々の形式があるが、壁形のユニットがもっとも一般的である。

 日本で現在の原形がつくられたのは1970年(昭和45)ころで、その後さまざまなくふうが加えられ、現在のように便利な既製品台所設備ができあがった。そのなかでなじみ深いのはシステムキッチンであるが、これもキッチンユニットから生まれたものである。

[小原二郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

家とインテリアの用語がわかる辞典 「キッチンユニット」の解説

キッチンユニット【kitchen unit】

調理台・シンク・コンロ台・吊り戸棚・レンジフードなどを組み合わせ、配管配線も施した、台所を構成するユニット。工場で製造・組み立てを行うため、現場では配管・配線だけで設置できる。システムキッチンとは異なり、備え付けの加熱機器を組み込んでいないため、ガスコンロなどを置いて使用する。

出典 講談社家とインテリアの用語がわかる辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のキッチンユニットの言及

【建築設備】より

… 住宅についても建築設備の比重の増大は同様であるが,とくに住宅では狭小な面積に多様な機能性を凝集した形で組み込む方向に発達して独特の形態を示すに至っている。例えば台所の流しと給排水,給湯,ガスレンジ,オーブンと排気扇,さらに手もと照明や冷蔵庫,皿洗機などの設置場所と電源コンセントなど多くの要素を一括して,キッチンユニットとして一体的に製品化してしまうもの,あるいは浴槽と給排水,給湯,便器,洗面器などの衛生器具,排気設備を一体にしたサニタリーユニットなどである。今日の住宅設計においてはまずこれらの機能的中心を設定してからその周囲に各種の居室を配していくのが一般的になっている。…

※「キッチンユニット」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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