日本大百科全書(ニッポニカ) 「キバネツノトンボ」の意味・わかりやすい解説
キバネツノトンボ
きばねつのとんぼ / 黄翅角蜻蛉
[学] Ascalaphus ramburi
昆虫綱脈翅(みゃくし)目ツノトンボ科に属する昆虫。暗褐色の後翅の翅脈に沿って美しい黄色の帯や線をもつツノトンボ。体長20~25ミリメートル。はねの開張幅52ミリメートル内外で、雌はやや大形。体は黒色で、長い毛を密生する。触角はチョウの触角とよく似ており、長くて先端がへら状に膨らむ。複眼は大きい。前翅は透明で、基部は黄色を帯びる。雄は尾端に1対の鉤(かぎ)状付属物をもつ。本州、九州に分布し、草原や乾いた河原などにみられる。幼虫は石の下などにいてほかの昆虫を捕食する。成虫は4~6月ごろに出現する。
[山崎柄根]