日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
キャピトル・リーフ国立公園
きゃぴとるりーふこくりつこうえん
Capitol Reef National Park
アメリカ合衆国、ユタ州中南部にある国立公園。面積979平方キロメートル。1971年制定。侵食作用を受けた尖塔(せんとう)形、アーチ形などさまざまな形をした色彩豊かな奇岩・奇石、そそり立つ急壁、それらを寸断する狭い峡谷などが集まって壮大な景観を呈する。園内を流れるフリモント川からそそり立つ隆起砂岩崖(がい)(高さ305メートル、長さ32キロメートル)が白亜の議事堂のドームに似ているところから、この名前がついた。公園の北部に広がる高さ100~200メートルのカラフルな単傾斜層群が集中するカテドラル・バリー、甌穴(おうけつ)で知られるキャピトル峡谷など、全域が地質学的に興味深い。インディアン遺跡が残され、昆虫や鳥類が多く生息する。
[作野和世]