キュビリエ(読み)きゅびりえ(英語表記)Armand Joseph Cuvillier

日本大百科全書(ニッポニカ) 「キュビリエ」の意味・わかりやすい解説

キュビリエ
きゅびりえ
Armand Joseph Cuvillier
(1887―1973)

フランスの社会学者、思想史家。1912年エコール・ノルマル・シュペリュール(高等師範学校)を卒業。1919年哲学教授の資格を取得した。モンリュソンをはじめ各地リセなどの教授を経て、パリ大学の社会学教授(1945~1953)となる。第二次世界大戦前、社会主義思想の研究を進め、さらにデュルケーム社会学の伝統をマルクス主義によって修正しつつ継承することを企図し、『社会学入門』(1936)を著した。戦後は『社会学提要』全2巻(1950)や『フランス社会学の行方』(1953)を著して、フランス社会学の客観主義的伝統の擁護普及にあたり、ギュルビッチの社会学を「異邦人の社会学」として批判した。

[田原音和]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キュビリエ」の意味・わかりやすい解説

キュビリエ
Cuvillier, Armand Joseph

[生]1887
[没]1973.4.23. パリ
フランスの社会学者。ソルボンヌ大学名誉教授。 É.デュルケム影響を受けるとともに,マルクス主義と社会学の統合のうえに客観主義的,実証的社会学を構築した。主著『社会学概論』 Manuel de sociologie (1950) 。

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