普及版 字通 の解説
8画
[字訓] うっとりする
[説文解字]
[字形] 形声
声符は兄(けい)。兄は祝の器を戴く人の形。祝してエクスタシーの状態にあることをといい、兌・(悦)(えつ)という。〔説文〕十下に「狂の皃なり」とし、況の省声とするが、神霊の下るのを兌(えつ)()といい、うっとりとした(しようこう)の状にあることを(脱)という。漢の離寄、字は子況。寄と况とは、名字対待の語。況はおそらくの意で、神の寄り憑くことを寄という。惚(こうこつ)・恍惚は、その状をいう双声の連語である。
[訓義]
1. うっとりする、神がかりの状態となる。
2. 自失する、気抜けする、くるう。
3. ほのかなさま、くらいさま、しばしのうち。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 クルフ・オソル・ホレタリ/々 ―トホル 〔字鏡〕 ホレテ・ホノカニ・クルフ・ヲソル・イハカ(フ)
[熟語]
悸▶・▶・▶・然▶・愴▶・惘▶・▶・惑▶・兮▶・悟▶・惚▶・忽▶
[下接語]
恍・忽・惚・・・寥
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報