キンクバンド(その他表記)kink band

改訂新版 世界大百科事典 「キンクバンド」の意味・わかりやすい解説

キンクバンド
kink band

すべり面が局部的にシャープに折れ曲がり,格子方位が回転している帯状部分をいう。格子方位が屈曲する帯の境界キンク境界)は,すべりが一つのすべり系によって起こる場合,すべり方向に垂直に発生する。バンド内における結晶回転の軸はすべり方向に垂直ですべり面上にある。変形作用はバンド内の結晶に集中する傾向がある。

1組の著しいへき開構造をもつ岩石で,へき開面のシャープな屈曲で示される帯状部分をさす。結晶中のキンクバンドとの類似性から名付けられた。一般に共役的関係をもって高角度で交わる2組の剪断構造としての性格を示すが,キンク境界は圧縮応力の作用方向に対し45度より高角度で配列し,実験的に形成されたものでも天然のものでも,その多くは約60度の傾斜を示す。実験によれば,変形の進行に伴いキンクバンドの幅は増大する。共役的関係にあるキンクバンドの交線は,へき開面に平行な場合と斜交する場合がある。
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最新 地学事典 「キンクバンド」の解説

キンクバンド

kink band

1)結晶にみられる変形構造の一種で,すべり面が局所的にシャープに折れ曲がっている変形帯状領域。帯状領域は,すべり方向に垂直に発生する。変形領域の結晶格子は,周辺の結晶をある軸(すべり方向に垂直ですべり面内にある)に関して回転した関係にあり,また格子は湾曲している。金属結晶で初めて記載された構造(E.Orowan, 1942)であるが,雲母・輝石・方解石・石英その他の造岩鉱物でもしばしば観察される。2)岩石構造としてのキンクバンド。1組の著しい劈開構造をもつ岩石において,劈開面のシャープな屈曲によって示される帯状部分。結晶中のキンクバンドと形態上類似していることからG.Voll(1960)によって命名。一般に共役関係をもって高角度で交わる2組の剪断構造としての性格を示すが,キンク境界は圧縮応力の作用方向に対して45°よりも高角度(約60°)で配列する。実験によると,変形の進行に伴いバンド幅が増大する。

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