クモ膜嚢胞(読み)クモまくのうほう(その他表記)arachnoid cyst

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クモ膜嚢胞」の意味・わかりやすい解説

クモ膜嚢胞
クモまくのうほう
arachnoid cyst

クモ膜嚢腫ともいう。髄液槽部が異常に拡大したり,あるいはクモ膜下腔に髄液を満たした嚢胞が形成されたりする状態をいう。良性,非腫瘍性の嚢胞で,原発性と続発性に大別される。原発性は原因がはっきりしない場合で,先天異常に属する。続発性のほうは頭頂骨などの骨折髄膜炎脳炎のあとで起ったり,聴神経鞘腫に合併する。症状局所頭蓋骨膨隆,それに伴う骨菲薄化,異常透光性などで,治療は特に症状があるときに嚢胞開放術を行う。

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家庭医学館 「クモ膜嚢胞」の解説

くもまくのうほう【くも膜嚢胞】

 先天的な原因で、くも膜に、髄液(ずいえき)などの透明または黄色味をおびた液がたまった嚢胞ができるものです。
 嚢胞が大きくならず周りに影響をあたえなければ、ようすをみていきますが、大きくなってくると脳を圧迫し、けいれん頭痛などをおこすことがあります。
 治療は、嚢胞を切除します。お年寄りの場合や嚢胞が巨大な場合には、内容液を出すための短絡路をつくるシャントが行なわれます。

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