キク科(APG分類:キク科)フタマタタンポポ属の総称。おもに北半球に分布し、200種ほど知られる。一年草または多年草で、日本には北海道にフタマタタンポポC. hokkaidoensis BabcockとエゾタカネニガナC. gymnopus Koidz.がまれに生育するのみである。園芸種としてよく栽培されるモモイロタンポポC. rubra L.は耐寒性の一年草で、イタリア、キリジアの原産。全体がタンポポに似ており、葉は裂片羽状葉で、根際から叢生(そうせい)する。4月に茎を叢生し高さ30~40センチメートルとなり、茎頂に4~5センチメートルのタンポポに似た淡紅色の頭状花を単生する。花はすべて舌状花である。白色の変種もある。じょうぶな植物で、9月中・下旬に播種(はしゅ)し、簡単な霜よけで越冬させるか、鉢仕立てにしてフレーム内で育苗する。日当りと排水のよい所であれば、土質を選ばずよく育つ。移植は嫌う。
[山口美智子 2022年2月18日]
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