クロアナバチ(読み)くろあなばち

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クロアナバチ」の意味・わかりやすい解説

クロアナバチ
くろあなばち / 黒穴蜂
[学] Sphex argentatus fumosus

昆虫綱膜翅(まくし)目アナバチ科に属する昆虫。体長20~30ミリメートル、黒色灰白色の短毛を装う。成虫は7~9月平地に出現し、河原や海浜などの砂地に営巣する。巣は、1メートル近い深さに斜めの主坑を掘り、その先端に短い水平枝坑で通じる独房を設ける。幼虫の食餌(しょくじ)としてはクサキリツユムシなどのキリギリス科の若虫や、成虫の神経節を刺して麻痺(まひ)させ、空中運搬して各房に2、3頭を貯蔵する。外出中は巣の主坑の入口を一時閉塞(へいそく)し、その両側に偽穴(にせあな)を掘る習性がある。

[須田博久]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

小学館の図鑑NEO[新版]昆虫 「クロアナバチ」の解説

クロアナバチ
学名:Sphex argentatus

種名 / クロアナバチ
目名科名 / ハチ目|アナバチ科
解説 / ツユムシ、クダマキモドキなどを狩ります。地中に深い巣あなをほります。
体の大きさ / 23~33mm
分布 / 北海道~南西諸島
成虫出現期 / 7~9月

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