20世紀西洋人名事典 「グスタフウィード」の解説
グスタフ ウィード
Gustav Wied
1858 - 1914
デンマークの小説家,劇作家。
ローラン島生まれ。
農家に生まれ、母親のおとぎ話を聞いて育ち、牧歌的少年時代を送った。苦闘の後入った作家生活では、有り余る才筆をもって縦横の活躍をし、デンマーク文壇のアンファン・テリブル(恐るべき子)と目された。機知に富み、ほろ苦い風刺の軽快な作家とみられたが、実は繊細な感受生の持ち主で、’14年第一次世界大戦が勃発するやいなや絶望感にさいなまれ自殺。おもな作品は、「父たちは葡萄を食う」「踊るハツカネズミ」など。日本においては、森鴎外がその短編を訳し早くから知られている。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報