苦闘(読み)クトウ

精選版 日本国語大辞典 「苦闘」の意味・読み・例文・類語

く‐とう【苦闘】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 強敵相手に、または、困難な状況の中で、激しく組み合ったりしてたたかうこと。
    1. [初出の実例]「猛き獅子と巨(をろち)と、砂漠真中にて苦闘する様を描ける洋画を見たり」(出典:わかれ(1898)〈国木田独歩〉)
  3. ( 比喩的に ) 病気、悩み、窮乏などにうち勝とうとして苦しみながら努力すること。また、その苦しい努力。
    1. [初出の実例]「彼の福岡生活は前後二年を通じて、中々の苦闘(クトウ)であった」(出典:門(1910)〈夏目漱石〉四)
    2. [その他の文献]〔隋書‐陳稜伝〕

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普及版 字通 「苦闘」の読み・字形・画数・意味

【苦闘】くとう

困難な状態の中で戦う。〔隋書、陳稜伝〕剌兜(かつらつとう)、柵を背にして陣す。稜、を盡して之れをち、辰より未に至り、して息(や)まず。~稜に塹(ほり)を塡(うづ)め、攻めて其の柵を攻め破る。

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