2012年に登録された世界遺産(文化遺産)。グラン・バッサムは、西アフリカのコートジボアールのギニア湾岸にある都市。19世紀後半から20世紀初頭には、フランス領コートジボアールの政治・経済の中心地として建築され、1958年に独立したとき首都が置かれた。市内はアンシャン・バッサム(旧市街)とヌーヴォ・バッサム(新市街)に分かれているが、世界遺産としては、旧市街の歴史地区が登録された。旧市街には、植民地時代にフランス人が暮らした植民地様式の街並みに加え、アフリカ人の住居や伝統的な漁業の拠点も点在し、行政・経済活動のための建造物群もある。グラン・バッサムは、コートジボアールの交易・経済活動の最重要拠点となり、第二次世界大戦後には、独立運動の舞台となった、フランス人とコートジボアール現地人の複雑な関係を示す遺産としてその価値が認められた。◇英名はHistoric Town of Grand-Bassam