ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グレゴリウス3世」の意味・わかりやすい解説
グレゴリウス3世
グレゴリウスさんせい
Gregorius III
[没]741.11.
シリア出身の第90代教皇(在位 731~741)。聖人。登位後まもなく聖画像論争に直面し,前教皇グレゴリウス2世の方針を引き継いで,ビザンチン皇帝レオ3世による聖画像破壊(→イコノクラスム)を 731年のローマ教会会議で糾弾した。またゲルマン民族のキリスト教化を推し進め,732年にウィンフリード(ボニファチウス)を大司教に叙任し,フランク王国の教会組織をゆだねた。739年ラベンナとローマがランゴバルド族に略奪されると,フランク王国に援助を求めた。ここに始まる教皇座とフランク王国の同盟関係は,王国の勢力伸長に伴い,教皇の後ろだてとなっていった。祝日は 11月28日。
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