日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゲルストナー」の意味・わかりやすい解説
ゲルストナー
げるすとなー
Paul Gerstner
(1880―?)
ドイツの経営経済学者。1904年ライプツィヒ商科大学卒業。07年チュービンゲン大学で学位取得。22年ベルリン工科大学において経営経済学の教授資格取得。職業監査人としての活躍のかたわら、監査・信託会社の取締役、商業学校の教師や商科大学の講師を兼任した。第二次世界大戦後の消息は不明。彼の研究は、貸借対照表論、経営分析、原価管理などを中心にしているが、静的貸借対照表観の資本運用説、および評価論における原価主義にたつ入帳価値説は有名である。前者は貸借対照表の本質を企業資本の調達源泉と運用の一覧表とする説であり、後者は取得原価を評価基準とすべしとする説である。
[森本三男]