コイルばね(その他表記)coil spring; helical spring

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コイルばね」の意味・わかりやすい解説

コイルばね
coil spring; helical spring

ばね弦巻ばねともいう。円形や長方形断面の素線 (金属,複合材料,プラスチック) を弦巻 (コイル) 状に巻いたばね。作用する荷重の方向によって,コイルの中心線方向に圧縮荷重を受ける圧縮コイルばね,中心線方向に引張り荷重を受ける引張りコイルばね,中心線まわりにねじりモーメントを受けるねじりコイルばねに大別される。また,素線の巻き方,形状から,円筒コイルばね,円錐コイルばね,竹の子ばね (長方形断面の材料の長辺を中心線に平行にして円錐状に巻いたもの) ,鼓形コイルばね,樽形コイルばねに分けられる。円筒コイルばねが最も一般的で,圧縮,引張り,ねじりの各コイルばねに適用される。他はおもに圧縮用ばねに用いられるが,竹の子ばねは素線間の摩擦力利用で振動減衰も可能なので,重車両の懸架ばねや緩衝用ばねに用いられる。

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百科事典マイペディア 「コイルばね」の意味・わかりやすい解説

コイルばね

つる巻ばねとも。金属の線を円筒形円錐形,鼓形などに巻いたばね。線の断面は円形が多いが四角形もある。材質ばね鋼,硬鋼,ピアノ線などのほかリン青銅など非鉄金属も使用。緩衝作用または圧縮力,引張力の源として機器類に最も広く利用されるばねである。

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世界大百科事典(旧版)内のコイルばねの言及

【ばね】より

…中世になると,織機,ろくろ,粉ひき機などには,ばねの復元力を利用して戻りの動きを得ようとするくふうが見られ,この場合も木の棒のばね力を利用していた。金属のコイルばねが使われるようになったのはずっと後の15世紀ころからであって,時計の動力源としてまず利用された。機械の部品として使われているばねの材質は,現在でも金属が主であるが,位置の復帰用のばねにはプラスチックの利用がしだいに増えている。…

※「コイルばね」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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