コイルばね(英語表記)coil spring; helical spring

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コイルばね」の意味・わかりやすい解説

コイルばね
coil spring; helical spring

ばね弦巻ばねともいう。円形や長方形断面の素線 (金属,複合材料,プラスチック) を弦巻 (コイル) 状に巻いたばね。作用する荷重の方向によって,コイルの中心線方向に圧縮荷重を受ける圧縮コイルばね,中心線方向に引張り荷重を受ける引張りコイルばね,中心線まわりにねじりモーメントを受けるねじりコイルばねに大別される。また,素線の巻き方,形状から,円筒コイルばね,円錐コイルばね,竹の子ばね (長方形断面の材料の長辺を中心線に平行にして円錐状に巻いたもの) ,鼓形コイルばね,樽形コイルばねに分けられる。円筒コイルばねが最も一般的で,圧縮,引張り,ねじりの各コイルばねに適用される。他はおもに圧縮用ばねに用いられるが,竹の子ばねは素線間の摩擦力利用で振動減衰も可能なので,重車両の懸架ばねや緩衝用ばねに用いられる。

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