日本大百科全書(ニッポニカ) 「サカリヤ川」の意味・わかりやすい解説 サカリヤ川さかりやがわSakarya トルコ、小アジア半島北西部の川。ヤズルカヤ高原に源を発し、北、東、北、西、北と複雑に流路を変えながら、黒海に流出する。全長480キロメートル。支流にポルスク川、アンカラ川などがある。流域一帯で灌漑(かんがい)用水に利用されるが、下流域ではときに洪水の被害をもたらす。中流には1956年につくられたトルコで最初の本格的なダム式発電所、サルヤル発電所がある。また、中流域には、第一次世界大戦後、ケマル・アタチュルクのトルコ人民軍がギリシア軍を撃破したサカリヤの戦いの古戦場がある。古代にはサンガリウスSangariusとよばれていた。[末尾至行][参照項目] | サカリヤの戦い 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例 Sponserd by
改訂新版 世界大百科事典 「サカリヤ川」の意味・わかりやすい解説 サカリヤ[川]Sakarya トルコのアナトリア高原の中西部に源を発し,いったん東へ流路をとったあと北西に流れ,ボスポラス海峡の東140kmの地点で黒海に注ぐ川。全長824km。1921年8~9月,ケマル・アタチュルクの率いるトルコ国民軍はこの上流河畔でギリシア軍と交戦して勝利を収め,祖国解放運動の成功を決定づけた(サカリヤ川の戦)。近年にはポルスク,サルヤル,サカリヤなどに多くの巨大なダムが建造されている。執筆者:長場 紘 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by