サルキー種(その他表記)saluki

改訂新版 世界大百科事典 「サルキー種」の意味・わかりやすい解説

サルキー[種]
saluki

原産地が中央アジアの獣猟犬。紀元前7000年ころのスメリアン・ドッグを基礎犬として出発していると伝えられ,ノルウェジアン・エルクハウンドとともに世界最古のイヌとして知られる。中央アジアのアラブ民族の領主たちがガゼル猟に必須の猟犬,また最高の財産として血統を守ってきた犬種である。事実,20世紀の初めころまでは売買の対象とならないほど高価な犬で,宝石以上の貴重品扱いであった。ガゼル猟にはまずタカが放たれ,タカが獲物を発見して旋回し始めると,それを合図サルキーが放たれ,タカとイヌが相呼応して獲物を追いつめ,猟師にしとめさせる役割をはたす。被毛は滑らかな短毛とやや長い2種類があり,耳に長い絹糸状の飾毛がある。毛色は白,クリーム,赤,三毛,黒,褐など種々である。体高は53~70cm,体重は23~27kgで体高の割合にほっそりしている。四肢の指間に被毛が密生し,砂漠荒地,山岳地帯の走行に適している。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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