シカラ(英語表記)sikhara

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シカラ」の意味・わかりやすい解説

シカラ
sikhara

インドのヒンドゥー教やジャイナ教寺院ビマーナ (本殿) にみられる特徴的な上部構造 (高塔,屋根) 。シカラサンスクリット語で頂の意。 (1) ナガラ型建築の寺院では,方形プランの上に砲弾状のシルエットをもつ高塔と,その頂部に載るアーマラサーラカ (縦溝のあるクッション状の円盤) ,カラシャ (水瓶状の頂飾) などから成る。単独にそびえるもののほか,周囲に小塔を伴う形式もある。 (2) ドラビダ型建築の寺院では,方形の屋根が重層したピラミッド状の塔と,その頂部に載るストゥーピカ (方形,多角形,馬蹄形などのプランをもつドーム状の屋根) とから成る。 (3) ベーサラ型建築の寺院では,凹凸の多い方形または星形プランをもつ屋根が重層した比較的低い塔と,その頂部に載るストゥーピカとから成る。なお (2) (3) の場合には,頂部のストゥーピカだけをシカラと呼ぶことも多い。

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