しかりとも

精選版 日本国語大辞典 「しかりとも」の意味・読み・例文・類語

しかり‐とも

  1. 〘 接続詞 〙 先行事柄に対し、後続の事柄が反対対立の関係にあることを示す。
  2. 逆態の仮定条件を示す。そうであっても。さりとも。
    1. [初出の実例]「〈本〉我妹子(わぎもこ)に や 一夜肌触れ あいそ 誤りにしより 鳥も獲られず 鳥も獲られず や 〈末〉之加利止毛(シカリトモ) や 我が夫(せ)の君は あいそ 五つ獲り〈略〉十は獲りけむや」(出典神楽歌(9C後)大前張)
  3. 逆態の確定条件を示す。そうであるが。しかれども。
    1. [初出の実例]「されば面影こそ王女に似たれ、その人にはあらざりけり。しかりとも、われ今この女を王女にして、為朝に妻(めあは)せなば」(出典:読本椿説弓張月(1807‐11)拾遺)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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