普及版 字通 の解説
12画
[字訓] そしる・にくむ・なげく
[説文解字]
[字形] 形声
声符は此(し)。此に細小なるものの意がある。〔説文〕三上に「に(かな)ふことを思はざるなり」とあり、〔詩、小雅、小旻〕「(きふきふ)」の〔毛伝〕に「然として、上にふことを思はず」とあるのによる。毀・怨など、人を刺することをいう。
[訓義]
1. そしる、上をそしる、上の意にかなわない。
2. にくむ、うらむ、なげく。
3. 咨と通じ、はかる、ああ。
4. 疵と通じ、きず、やまい。
5. 貲と通じ、もとで、たから。
6. なんぞ、なんすれぞ。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕 曾志留(そしる) 〔名義抄〕 ハカル・ハカリゴト・カカル・ソシル・アリ・オモフ・イサフ・ヤフル・イナフ 〔字鏡集〕 オモフ・ハカル・アサケル・イサフ・ハカリゴト・キラフ・カギル・ソシル・イナフ・アリ・ヤブル
[語系]
・呰・・眥tzieは同声。疵dzieも声義が近い。呰二上は「苛なり」、十二上は「(くじ)く」と訓する字。みな声義が近い。眥は目、眼をいからせる意。疵は病、そしり傷つける意がある。言を以てすることをという。
[熟語]
怨▶・貨▶・毀▶・議▶・咎▶・給▶・行▶・黄▶・▶・算▶・▶・食▶・省▶・然▶・相▶・粟▶・短▶・程▶・薄▶・美▶・病▶・富▶・用▶・養▶・▶
[下接語]
怨・毀・・高・詬・指・沮・詆・難・非・誹・謗・面
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報