シャイドレーガー症候群(読み)シャイドレーガーショウコウグン

デジタル大辞泉 「シャイドレーガー症候群」の意味・読み・例文・類語

シャイドレーガー‐しょうこうぐん〔‐シヤウコウグン〕【シャイ・ドレーガー症候群】

多系統萎縮症の一病型。立ちくらみ尿失禁などの自律神経症状発症し、これに歩行障害や発音障害などの小脳性運動失調筋肉のこわばりや動作緩慢などのパーキンソン症状が加わって進行していく。30~60歳代の男性に多い。1960年に米国の神経科医ミルトン=シャイグレン=ドレーガーが報告した。SDS(Shy-Drager syndrome)。→オリーブ橋小脳萎縮症線条体黒質変性症

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シャイドレーガー症候群」の意味・わかりやすい解説

シャイ・ドレーガー症候群
シャイドレーガーしょうこうぐん
Shy-Drager syndrome

原因不明の起立性低血圧インポテンツなどの自律神経症状と運動系神経障害が現れる疾患。 1960年シャイとドレーガーが報告し,正式な病名として認められた。 40~60歳頃の発症が多く,進行すると尿失禁,振顫などの症状のほか,パーキンソン病のような症状が見られることもある。症状はゆるやかに進行していき,寝たきりになることも多く,自覚症状発症後2~19年 (平均7~8年) で死亡することが多い。起立性低血圧の治療のためインドメサシンなどが投与されるが,神経症状に対し有効な治療薬はまだない。抗パーキンソン剤が有効との指摘もある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む