シャーナーイ(読み)しゃーなーい(その他表記)shahnāi

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シャーナーイ」の意味・わかりやすい解説

シャーナーイ
しゃーなーい
shahnāi

北インドおよびその隣接地域のダブルリード(ときに四重リード)の気鳴楽器シャーナイ、シャハナイともいう。ペルシアスルナイトルコを経て伝来したものとされる。なだらかな円錐(えんすい)型の木管の先に金属製のベルがついていて、全長約35~60センチメートル、通常、前面に8ないし9孔があり、裏面には管孔はない。音程を一定にする目的で、上部7孔のみを演奏に用い、残りはワックスを詰めるか、あけたままにする。元来、吉兆を示す楽器とされ、野外儀式などで用いられたが、近年ドローン用のシャーナーイやタブラ太鼓)などとともに古典音楽にも使われるようになった。

[柴田典子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「シャーナーイ」の意味・わかりやすい解説

シャーナーイ

北インドのオーボエ属木管楽器。シャハナーイーとも。管の先端はらっぱ形に開いている。南インドの同様の楽器はナーガスワラム。木管の表面銀板でおおってあるものもある。野外の音楽(祭り行列の音楽)に欠かせない楽器であるが,最近ではヒンドゥスターニー音楽にも用いられ,タブラー伴奏で演奏される。循環呼吸で音を切らずに吹き続ける。→スルナイ

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