シュバシチ(読み)しゅばしち(英語表記)Ivan Šubašić

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シュバシチ」の意味・わかりやすい解説

シュバシチ
しゅばしち
Ivan Šubašić
(1892―1955)

ユーゴスラビア政治家。クロアチア農民党の支持者で、1939年にクロアチア自治州が創設されると、そのバン総督)に任命された。1941年枢軸軍がユーゴスラビアを分割すると、ロンドンに亡命し、亡命政府首相となる。パルチザン側の勝利が明らかになった1944年、チトー協定を結んだ。この協定に基づき、翌1945年パルチザン側と亡命政府との連合政権が成立し、外務大臣となったが同年秋に総選挙の単一候補者名簿方式に抗議して辞職。1955年ザグレブで年金生活者として死去した。

[柴 宜弘]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シュバシチ」の意味・わかりやすい解説

シュバシチ
Šubašić, Ivan

[生]1892.5.27. ブコバゴリツア
[没]1955.3.23. ザグレブ
ユーゴスラビアの政治家。弁護士から出発したクロアチア農民党の指導者の一人。 1939年8月のクロアチア自治実現後,初代知事に就任。枢軸側の侵入時に亡命,44年6月自国のロンドン亡命政府の首相となり,同年6月と 12月チトーと連立政権協定を締結。 45年3月チトーを首班とする新政権の外相に就任したが,共産党による選挙戦干渉に抗議して同年 10月に辞職した。

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