シルバー・ホワイト(その他表記)silver white

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シルバー・ホワイト」の意味・わかりやすい解説

シルバー・ホワイト
silver white

絵具の色名一つ塩基性炭酸鉛 (ヒドロキシ炭酸鉛) 2PbCO3・Pb(OH)2主成分とする白色顔料鉛白。前4世紀頃から知られ,古代ギリシアでは鉛板にワインからつくった酢を作用させてつくられたことが知られている。 19世紀中頃にジンク・ホワイトが導入されるまで油彩画の歴史の中核をなしてきた。乾燥性がよく,絵具層は亀裂を生じがたいという長所をもっているので,地塗りの材料,グリザイユの素材として伝統的に用いられてきた。硫化物系の顔料による絵具と混色すると,硫化現象を生じて黒変するのが欠点である。硫化ガスに対しても同じように反応するので注意を要する。

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色名がわかる辞典 「シルバー・ホワイト」の解説

シルバーホワイト【silver white】

色名の一つ。を磨き上げたような光沢のある銀色。ややみがかったをさす。ただし、一面の雪景色を「白銀世界」と表現するように、イメージとしての色名でもある。銀食器などは磨き上げてもステンレスのような輝きにはならず、ややくすんだような渋い光沢を放つ。そうしたイメージが表現されている。チタン原料とした白色顔料をチタニウムホワイトというが、シルバーホワイトは銀を原料としているわけではない。

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