シン・かみ

普及版 字通 「シン・かみ」の読み・字形・画数・意味


5画

(異体字)
20画

[字音] シン
[字訓] かみ

[説文解字]
[金文]

[字形] 象形
人の髪の多い象。〔説文九上に「稠髮(ちうはつ)なり」とあり、〔詩、風、君子偕老〕「髮、雲の如し」の句を引く。いま字をに作り、はその初文金文(しゆ)の字形にみえる須は、鬚髪の多い形であるが、卜文にみえるは、人の腋(わき)の下に小点を加える字形とみられ、それは疹・の初文と考えられる。をもし髪の象とするならば、參(参)の省形ということも考えられよう。參は婦人が祭事にあずかるとき、髪に盛飾を加えた形で、飾(しんしよく)、(かんざし)を直立して加えた形は齊(斉)・齋(斎)となる。參の下部は、すなわちにあたる。

[訓義]
1. かみ、ゆたかなかみ、くろかみ。

[古辞書の訓]
字鏡集 シラカ

[声系]
〔説文〕に声として珍・趁・診・袗・・畛・軫など十二字を収める。趁・診はあるいは赴告の義で、は髪がなびく形ともみられる。別に新生の羽を意味する(しゆ)に従う(しん)の字があり、殄絶(てんぜつ)の殄はその字に従うとされるが、新羽の髪のも同声であり、その形義を区別する理由はないように思う。

[語系]
)・tjienは同声。は稠髪、にも稠密の意があり、繁多の意がある。參tsmはtzim系統の語で、とは別系の字であろう。語彙字条参照。



20画

(異体字)
5画

[字音] シン
[字訓] かみ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は眞(真)(しん)。〔説文〕九上に字を(しん)に作り、「稠髮(ちうはつ)なり」と訓し、象形。重文としてを録し、はその形声字。〔詩、風、君子偕老〕は、国君夫人の死を追悼する詩で、「髮、雲の如し」と、その髪の豊かさをたたえている。

[訓義]
1. かみ、かみが多い、かみが豊かで美しい、黒髪が美しい。
2. つよい。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕 加美宇留和之(かみうるわし)〔立〕 ミカミウルワシ

[語系]
)・・槇(槙)tjienは同声。は稠髪、は緻密、密(しんみつ)、槇は木密。みな稠密の意がある。は人の髪の多い象。

[熟語]



15画

[字音] シン
[字訓] かみ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は申(しん)。申は(神)の初文。〔説文〕九上に「なり」、〔玉〕に「山のなり」とあり、神のうちでも、鬼神の類をいう。

[訓義]
1. かみ、おにがみ。
2. 山の神。

[古辞書の訓]
〔字鏡集〕 ヤマノヲニ

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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