ジェノヴァ会議

山川 世界史小辞典 改訂新版 「ジェノヴァ会議」の解説

ジェノヴァ会議(ジェノヴァかいぎ)

1922年4~5月,第一次世界大戦後の欧州経済復興問題をめぐり,イタリアジェノヴァで開かれた国際会議。初めて敗戦国ドイツとソ連も招かれた(参加34カ国)。ソ連援助のための国際借款団の形成を含んだ,イギリス首相ロイド・ジョージの広範な経済財政復興プランに対して,フランス首相ポアンカレは援助への全面的な管理要求で対抗。ソ連代表チチェーリン毒ガス迫撃砲の禁止を提起した(1925年毒ガス兵器使用禁止のジュネーヴ議定書結実)が,フランスの要請軍縮問題は取り上げられず,英仏とソ連の間の懸案であった戦債償還問題やソ連国有化政策に伴う損害賠償交渉も決裂した。会議の最中,独ソ両国間のラパロ条約締結が伝えられて会議は混乱,またアメリカの不参加が復興計画の前提を失わせたこともあって,実質的成果なく終了した。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

旺文社世界史事典 三訂版 「ジェノヴァ会議」の解説

ジェノヴァ会議
ジェノヴァかいぎ

カンヌ会議でのイギリスの提唱により,1922年4月10日〜5月19日,イタリアのジェノヴァで開かれた連合国とソ連の経済交流のための国際会議
フランスがソ連に帝政時代の債務継承を要求したため会議は難航。その間,ドイツ・ソ連はラパロ条約を締結し,会議は失敗に終わった。

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