迫撃砲(読み)ハクゲキホウ

デジタル大辞泉 「迫撃砲」の意味・読み・例文・類語

はくげき‐ほう〔‐ハウ〕【迫撃砲】

曲射砲の一。砲口装塡そうてん式で、構造も簡単かつ軽量火砲。比較的近距離の敵に対して用いる。
[類語]鉄砲銃器飛び道具ピストル短銃拳銃はじき機関銃機関砲小銃ライフルライフル銃猟銃火縄銃散弾銃空気銃大砲ショットガンエアガンマシンガンカービン銃バズーカ砲ガス銃ガトリング銃カラシニコフ騎銃救難銃軽機関銃ゲベール銃高圧電流銃三八式歩兵銃実銃自動拳銃自動小銃重機関銃準空気銃水中銃スタンガンスナイドル銃短機関銃単身銃単発銃鳥銃二連銃村田銃モーゼル銃連発銃遊戯銃玩具銃模型銃光線銃水鉄砲豆鉄砲紙鉄砲威し鉄砲空鉄砲剣付き鉄砲竹鉄砲ふところ鉄砲山吹鉄砲トイガンモデルガンエアソフトガンエアライフルビームライフル

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精選版 日本国語大辞典 「迫撃砲」の意味・読み・例文・類語

はくげき‐ほう‥ハウ【迫撃砲】

  1. 〘 名詞 〙 四五度以上の高射角で発射される近距離陣地攻撃用の火器。塹壕や敵陣の背後などの攻撃に用いる。砲口から有翼弾をこめて使用。
    1. [初出の実例]「迫撃砲(ハキゲキハウ)といって、近戦用の大砲で」(出典:雑嚢(1914)〈桜井忠温〉一二)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「迫撃砲」の意味・わかりやすい解説

迫撃砲
はくげきほう
trench mortar

近距離 (約 200~3000m) の陣地戦に使用する軽火砲。比較的構造が簡単で,弾丸を曲射弾道で落下させ攻撃する。ドイツで開発されたが,実戦に供されたのは日露戦争で日本軍が旅順攻撃に使ったのが最初で,本格的に使用されたのは第1次世界大戦であった。現在では,大部分歩兵用,空挺部隊用,山地戦用として使用される。その目的は,発射速度を上げて短時間に多数の砲弾をもって地域射撃することである。特徴は,砲身が短いこと,高射角で射撃すること,火砲重量が軽量で,短距離なら分解して歩兵が携行でき,しかも大きな弾量の弾丸を発射すること,構造,取扱いが簡単なことなどである。口径によって軽,中,重の3種に分類される。第2次世界大戦中に使用された日本の九九式 81mm砲とアメリカの 60mm砲がよく知られている。現在では機動化と軽量化がはかられ,自走迫撃砲やアメリカ軍の 107mmハウター (砲身を野戦砲用砲架に載せたもの) などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「迫撃砲」の意味・わかりやすい解説

迫撃砲
はくげきほう
mortar

構造が比較的簡単で、大威力の榴弾(りゅうだん)を曲射弾道で射出する火砲。第一次世界大戦中、歩兵が第一線で移動容易な小口径臼砲(きゅうほう)を使ったことから発達し、現在では歩兵、空挺(くうてい)部隊、山岳兵に装備され、自走化されたものもある。砲身、床板支脚、照準具で構成されている。その特色は、(1)弾丸自体が発射用装薬をもち、砲口から落とし込むように装填(そうてん)すれば、弾丸の自重点火発射されるので発射速度が大きいこと、(2)曲射弾道で隠れた敵の頭上から砲撃ができること、(3)砲の構造が他の火砲に比べて軽量かつ簡単で、移動および射撃の展開が容易なことである。口径は60ミリから240ミリまで各種があり、陸上自衛隊では81ミリ(64式)と107ミリを装備している。

[小橋良夫]


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百科事典マイペディア 「迫撃砲」の意味・わかりやすい解説

迫撃砲【はくげきほう】

近距離陣地戦などに用いる曲射弾道の軽火砲。基板に高射角で取り付けた短い砲身から大きな弾量の弾丸を発射する。口径60〜240mm。軽量で構造,取扱いが簡単なのが特徴で,発射速度を上げて短時間に多数弾の地域射撃を行う。
→関連項目臼砲擲弾銃

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世界大百科事典(旧版)内の迫撃砲の言及

【大砲】より

…【角園 睦美】
【大砲の種類】
臼砲短砲身の曲射弾道火器で,大落角,重弾丸による破壊効果を特色とした。臼砲は良好な精度による点目標の射撃を行うものであり,攻城または堅陣攻撃を目的として使用された点で,迫撃砲と基本的に異なる。重砲の発達により姿を消した。…

※「迫撃砲」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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