ワルツ王ヨハン・シュトラウス作曲のオペレッタ。全3幕。1885年ウィーン初演。ハンガリーの作家ヨカイの小説『ザッフィ』を、原作者とシュニッツァーが台本にした。追放された亡父の財産をとりにハンガリーに帰った青年バリンカイは、ロマ(かつてはジプシーとよばれた)の娘ザッフィと恋仲になり、ロマたちから忠誠の誓いを受けて「ジプシー男爵」とよばれる。ところがザッフィはトルコ総督の娘とわかる。身分の違いを嘆いたバリンカイは、おりから起こったスペイン戦争に参加、武勲の結果、本当の男爵となって2人はめでたく結ばれる。美しいウィンナ・ワルツとエキゾチックなハンガリーの音楽を交錯させた、幻想的でダイナミックな、オペラといってもいい作品である。
[寺崎裕則]
…またポルカも,弟ヨーゼフJosef(1827‐70)との合作《ピチカート・ポルカ》(1869)をはじめとして,生涯を通じて創作し,その総数は約120曲にのぼる。一方,70年代に入って,当時パリで流行していたオペレッタにも手を広げ,《こうもり》(1874)や《ジプシー男爵》(1885)に代表される18曲を書き残している。【大 滋生】。…
※「ジプシー男爵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新