ジンジソウ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジンジソウ」の意味・わかりやすい解説

ジンジソウ(人字草)
ジンジソウ
Saxifraga cortusaefolia

ユキノシタ科多年草。主として西日本の山地日陰谷間に生える。葉は根生して長い柄をもち,基部は赤みを帯びる。葉身は直径 10~18cmの腎臓形または円形で,なかほどまで掌状に裂け,縁には鋸歯がある。9~10月頃,高さ 10~35cmの花茎上部に円錐状の集散花序をなして多数の白花をつける。花弁5枚のうち,上部の3弁は小さく,下の2弁は大型で細長く垂れ下がって,全体として人という文字にみえるところからこの名がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジンジソウ」の意味・わかりやすい解説

ジンジソウ
じんじそう / 人字草
[学] Saxifraga cortusifolia Sieb. et Zucc.
Saxifraga cortusaefolia Sieb. et Zucc.

ユキノシタ科(APG分類:ユキノシタ科)の多年草。根茎は短い。葉は根生し、円腎(えんじん)形で掌状に浅裂ないし中裂する。9~11月、白色の花を集散花序につける。5枚の花弁のうち、下の2枚は長く垂れ下がり、「人」文字状になるため、この名がある。谷沿いの湿った斜面や岩上に生え、関東地方以西の本州から九州に分布する。

[若林三千男 2020年3月18日]

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