スマーク(その他表記)Robert Smirke

改訂新版 世界大百科事典 「スマーク」の意味・わかりやすい解説

スマーク
Robert Smirke
生没年:1781-1867

イギリス建築家ロンドン生れ。処女作はゴシック風邸館ラウザー・カースル(ウェストモーランド,1811)だが,コベント・ガーデン歌劇場(ロンドン,1809。56焼失)では一転してギリシアオーダーを用い,以後多くの公共建築をギリシア様式で建てた。大英博物館(ロンドン,1847)の設計グリーク・リバイバル第一人者となる。オーダーは遺構を忠実に再現しているが,平面と立面の扱いではギリシア建築を超える壮大さを追求した。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スマーク」の意味・わかりやすい解説

スマーク
Smirke, Sir Robert

[生]1781.10.1. ロンドン
[没]1867.4.18. シェルテンハム
イギリスの建築家。 19世紀前半を代表するイギリス新古典主義の建築家の一人。 1799年ロイヤル・アカデミーの金賞を得,1801年から 05年までイタリア,ギリシアを旅行し,古典建築を研究した。 06年中世風の巨大な城館ロウザー宮の設計 (1806~11) やギリシア・オーダーのコベント・ガーデン劇場 (08~09,56焼失) をはじめ,ギリシア・イオニア式オーダーを用いた大英博物館 (23~47) ,王立医科大学 (22~24) ,中央郵便局 (24~29,1912破壊) などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「スマーク」の意味・わかりやすい解説

スマーク
すまーく
Sir Robert Smirke
(1781―1867)

イギリスの建築家。ロンドン生まれ。1801~05年、イタリアとギリシアに遊学初期のラウザー城(1806~11)はまだゴシック風だが、コベント・ガーデン劇場(1808。1856焼失)で初めてギリシア・ドーリス式を採用、グリークリバイバルの第一人者となった。大英博物館(1823~46)と中央郵便局(1823~29。1912破壊)が代表作。32年サーの称号を受けた。著書に『大陸建築実例集』(1806)がある。チェルトナムで没。

[谷田博行]


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世界大百科事典(旧版)内のスマークの言及

【大英博物館】より

…チューダー朝にさかのぼる王家の蔵書を寄贈したジョージ2世にならい,1823年ジョージ4世が3世のコレクションとともにその蔵書を寄贈したのを機に改築工事が開始された。R.スマークが設計に携わり,47年,今日見られるような新古典様式のファサード(彫刻はウェストマコットR.Westmacottによる)をもつ建物が完成した。ルイ・ナポレオン,ガリバルディ,マルクス,南方熊楠などが訪れたことで有名な円形の図書館閲覧室は,ロバートの弟シドニーSydney Smirkeの設計で,57年に完成している。…

※「スマーク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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