スレマツ(その他表記)Stevan Sremac

改訂新版 世界大百科事典 「スレマツ」の意味・わかりやすい解説

スレマツ
Stevan Sremac
生没年:1855-1906

ユーゴスラビア小説家ボイボディナの生れ。ベオグラードに学んだ後,中学教師としてニーシュ,ピロット,ベオグラードで生涯を送る。そこで知りかつ親しんだ民衆の生活をユーモアたっぷりに描き,セルビア文学に独自の地歩を占めた。代表作は,生れ故郷風俗を集大成した《チーラ坊主とスピーラ坊主》(1898),ニーシュの新旧世代相を戯曲化した《ゾーナ・ザンフィロバ》(1903)。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 一生 田中

世界大百科事典(旧版)内のスレマツの言及

【ユーゴスラビア】より

…また19世紀中ごろロシアやフランスのリアリズムに影響されながら,クロアチアの過去を散文に再現したシェノア,セルビア随一の児童文学者ズマイ,スロベニアのユルチッチの活躍も注目される。世紀末にセルビアのラザレビッチLaza Lazarević(1851-91),マタブリスレマツ,クロアチアのノバックVjenceslav Novak(1859-1905)らが地方色豊かな日常生活を好んで描いた。 中世の歴史を通じて,ユーゴスラビア地域の南スラブ諸族はそれぞれ独自の言語をもつようになり,北からスロベニア語,クロアチア語,セルビア語,マケドニア語が話されるようになったが,19世紀に全体の70%以上を占めるセルビア語とクロアチア語が文語として統一されたことは,政治的にも重大な事件だった。…

※「スレマツ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む