ずしやか(読み)ズシヤカ

デジタル大辞泉 「ずしやか」の意味・読み・例文・類語

ずし‐やか〔づし‐〕

[形動ナリ]どっしりしたさま。重々しくて慎み深いさま。
「大人び給ひて、母女御よりもいま少し―に重りかなるところは」〈宿木

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ずしやか」の意味・読み・例文・類語

ずし‐やかづし‥

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 「やか」は接尾語 ) つつしみ深く重々しいさま。慎重でたしかなさま。
    1. [初出の実例]「つしやかに、あてになりまさり給て」(出典:宇津保物語(970‐999頃)国譲中)
    2. 「大将の姫君、づしやかに奥深くなどはなけれども」(出典:無名草子(1198‐1202頃)浜松中納言物語)

ずしやかの補助注記

語頭を清音「つ」とする説もあるが、あるいは、擬態語「ずしずし」「ずしり」の「ずし」と同根か。上代用例はなく、中古でも用例は多くない。「ずし」を造語要素にもつ他の語は見られない。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android