セムナ(その他表記)Semna

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セムナ」の意味・わかりやすい解説

セムナ
Semna

スーダンワディハルファ南方約 70kmに位置するナイル川東岸の地名。ナイル川もここでは川幅が狭く,川底には花崗岩が露出しているため航行不可能であった。古代エジプト第 12王朝 (前 1991~1786) のセソストリス1世は南方に進出し,この地の両岸城塞を築いて南方防備の拠点とした。第 18王朝 (前 1567~1320) になると,ハトシェプスト女王,トゥトモス3世がヌビアの神デドゥンに捧げる神殿を建立した。川に面した花崗岩の崖面には,第 12,13王朝時代刻銘増水水位が刻まれている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android