ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セラノ・イ・ドミンゲス」の意味・わかりやすい解説
セラノ・イ・ドミンゲス
Serrano y Domínguez, Francisco, Duque de la Torre
[没]1885.11.26. マドリード
スペインの軍人,政治家。公爵。セラーノとも表記される。カルリスタ戦争にはマリア・クリスティナの支持者として参加,功によりバレンシア軍総司令官 (1840) 。次いで摂政政治を倒すため B.エスパルテロを援助した (41) が,のち反エスパルテロの立場で反乱軍を指導して成功 (43) 。グラナダ総督 (48) ,キューバ総督 (59~62) などを歴任してトレ公爵に任じられた (62) 。この間,L.オドンネル将軍を助け,その死 (67) 後は代って自由統一党を指導。 1868年9月イサベル2世に対する革命には,政府軍を破り革命を成功させた。イサベル亡命後の国王決定まで摂政に就任。 70年アマデオ1世が即位し,その治下で2回連立内閣を組織したが王の退位 (73) 後フランスに亡命。 M.パビア・イ・ロドリゲス将軍のクーデター後,再び権力の座についた (74) 。アルフォンソ 12世の即位 (75) によりフランスに亡命。晩年はパリ大使 (83~84) になった。
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