ゼンパハの戦い(読み)ゼンパハのたたかい(英語表記)Battle of Sempach

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゼンパハの戦い」の意味・わかりやすい解説

ゼンパハの戦い
ゼンパハのたたかい
Battle of Sempach

1386年7月9日ハプスブルク家のレオポルト3世の派遣した騎士軍とスイス誓約同盟諸州 (当時8州) の民兵軍の間に,ゼンパハで行われた戦闘。南ドイツに家領を有するハプスブルク家はスイスに政治的支配を及ぼしていたが,1291年ウリ,シュウィーツウンターワルデンの「森の三州」 (→原初三州 ) がハプスブルク家にそむき,1315年 11月 15日モルガルテンの戦いレオポルト1世の軍を破り,16年神聖ローマ皇帝ルートウィヒ4世の特権承認を得て自立化した。ハプスブルク家の騎兵隊は旧領奪回を試みたが,ゼンパハの山間地域を巧みに利用するスイス歩兵の勇敢な戦術により壊滅的な打撃をこうむった。

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