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原初三州 げんしょさんしゅうUrkantone

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

原初三州
げんしょさんしゅう
Urkantone

「森の三州」とも呼ばれる。現在のスイス連邦共和国の基礎となったウリ Uri,シュウィーツ Schwyz,ウンターワルデン Unterwaldenの3州およびその連合をさす。スイスはヨーロッパの中央にあって交通上の要地であるため,中世初期からの経済の発達を背景に,牛の飼育をおもな生業とする住民は牧草地共同使用のための組合を結成してきた。上記3州も神聖ローマ皇帝ないしハプスブルク家の領地であったが,皇帝の支配は名目的なものであり,住民の組合はその地の教会や領主との紛争のうちに相当の自由を獲得し,13世紀中頃には自治団体ともいうべき政治的地域団体に成長した。 1273年神聖ローマ皇帝となったハプスブルク家のルドルフ1世は領主としてこれらの自治団体を圧迫するにいたり,91年のルドルフの死を契機にウリ,シュウィーツ,ウンターワルデンの3州は連合してハプスブルク家に反抗することになった。3州は永久同盟 (のちにチューリヒも加盟) を結び,各地の代官を襲撃,放逐するなど,スイス独立の基礎を固めていった。有名な「ウィルヘルム・テル伝説」はこうした史実に基づいている。 1315年にハプスブルク家のレオポルト1世が軍隊を派遣したが,農民を中心とした長槍隊に撃破され,翌 16年には神聖ローマ皇帝ルートウィヒ4世が原初三州の特権を承認するにいたって,名実ともにスイスの独立は進みはじめ,この連合に加わる州も次第に増加していった。

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