六訂版 家庭医学大全科 「その他の染色体異常」の解説
その他の染色体異常
そのたのせんしょくたいいじょう
Other chromosome aberrations
(子どもの病気)
どんな病気か
染色体異常症には非常に多くの種類があります。ここでは頻度の比較的高いものをあげます。
13番染色体が3本あるもので、新生児1万人に1人の頻度でみられます。脳や顔(小眼球、
②18トリソミー症候群
18番染色体のトリソミーで、新生児6000人に1人の頻度です。後頭部が出っ張り、小さな目鼻口の集まった特有の顔をしています。指の重なりや、揺り
5番染色体の短腕の一部が欠けているものです。新生児期に子ネコのような甲高い鳴き声がみられ、「ネコ鳴き症候群」とも呼ばれます。眼の間の離れた丸い顔が特徴的ですが、年齢とともに顔は細長くなります。胎児期から成人に至るまでずっと小柄です。知能や運動の発達は遅れ、知能指数は20~30くらいです。
X染色体を1~3本過剰にもっている男性で、新生男児600人に1人の頻度です。身長は高く、やせていて手足が長い特徴があります。思春期以降も
小林 武弘
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報