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精神発達遅滞 セイシンハッタツチタイ

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デジタル大辞泉の解説

せいしんはったつ‐ちたい【精神発達遅滞】

精神遅滞

出典|小学館
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百科事典マイペディアの解説

精神発達遅滞【せいしんはったつちたい】

精神遅滞とも。かつて,ドイツ語でSchwachsinn(精神薄弱)といわれた概念で,知的能力の発達が遅滞し,学習や知的な作業,身辺の管理,社会的な生活が困難な場合をいう。
→関連項目行動療法精神科精神障害精神病痴呆揺さぶられっ子症候群養護学校露出症

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家庭医学館の解説

せいしんはったつちたい【精神発達遅滞 Mental Retardation】

◎さまざまな原因による
[どんな病気か]
 全般的な知能の発達に遅れがみられ、社会生活にうまく適応できない状態です。生まれたときからほぼ18歳くらいまで(発達期)に低い知能がみられる場合をいいます。
[原因]
 とくに原因はなく、社会適応に十分な知能水準に達していない場合と、脳になんらかの原因があって、精神遅滞をきたす場合とがあります。
 前者には、個人差と考えられる範囲のもので、軽度の知能の遅れが多くみられます。一方、後者の場合には、障害の程度の重いことが多くみられます。脳になんらかの異常がある場合や、そのほかにも、原因となる病気はコラム精神発達遅滞の原因となる疾患」に示すようにさまざまです。
[症状]
 染色体に異常のある場合、その症候群に特有の顔つきやからだの形態異常をともなうことがしばしばみられます。先天性や妊娠中の異常には小頭症(しょうとうしょう)(「狭頭症(頭蓋骨縫合早期癒合症)/小頭症」)や水頭症(すいとうしょう)(「水頭症」)がみられたり、身体的な合併症をともなうこともしばしばです。分娩(ぶんべん)時の異常には脳性まひをともなうことが多く、後天的な異常では発熱、嘔吐(おうと)、けいれん発作などさまざまな症状を示します。
[検査と診断]
 先天的な異常については、生後間もない時期に行なうスクリーニング検査が重要です。ごく少量の尿や血液で判定できるので赤ちゃんに負担はかかりません。
 検査は血液と尿の検査に加え、脳波、頭部CTスキャンなどで脳の機能や構造の異常がないかどうか調べます。さらに発達診断、知能検査心理検査などを子どもの年齢に応じて行ないます。
 精神発達遅滞の程度は知能指数(ちのうしすう)(IQ)により判断されます。IQは生活年齢(実際の年齢)に対する精神年齢(知能程度は何歳くらいか)を表わすもので、生活年齢と精神年齢がちょうど釣り合うとIQは100です。国際疾病分類では、IQは50くらいからおよそ70を軽度、35~50を中等度、20~35を重度、20未満を最重度としています。
◎症状により治療期間がちがう
[治療]
 原因が明らかになった場合には、元にある疾患の治療を始めることです。先天性代謝(たいしゃ)異常や内分泌(ないぶんぴつ)異常には、早期に治療を始めれば知能障害をある程度防げるものがあるからです。小児科や内科の専門医にかかりながら、長期間にわたり服薬などを継続する必要があります。中途半端に治療を中断しないことがたいせつです。
 てんかん発作(「てんかん」)をともなう場合は、小児科や精神科で治療を受けます。
 情緒不安定や奇妙な行為、衝動的な行動をとり、生活に差し障りがあるときは児童精神科や精神科にかかるとよいでしょう。
 知的な障害のある子どもは、ストレスに弱く、社会的、心理的、身体的なあらゆる事柄に反応しやすい傾向があります。不安や恐怖、困惑、怒りなど複雑な感情を感じたり、表わしたりする力も不十分なので、行動の異常が現われやすいのです。
 治療としては、精神安定剤などを用いた薬物治療、心理面の解決を目的とした遊戯療法(ゆうぎりょうほう)などがあります。治療期間は状態に応じて、一時的な対応ですむ場合と、1年以上にわたり経過をみる必要のある場合とがあります。
[日常生活の注意]
 精神発達遅滞そのものへの対応は「治療」ではなく、「発達を支えること」にあります。知的な遅れはあっても、その子どもなりに成長してくることも確かです。専門的治療よりもむしろ、親や教師などの日常的なかかわりが、その子どもの精神発達を支え、促していくのに重要な役割を担っています。
 そこで、以下のような点を考慮しつつ子どもを養育していくことがたいせつです。
●精神発達遅滞児はストレスに弱い
 前述したように、ささいなことで反応しやすいため、厳しすぎるしつけや叱責(しっせき)はかえって成長を妨げることがあります。
 善悪の判断など重要な事柄は早い時期から教え、それ以外の達成すべき課題や問題が生じたら、その子どもの発達段階に応じて取り上げ、子どもが混乱しないように1つずつ達成させるようにします。時間はかかってもよいので、おとなの側もじっくり取り組みましょう。
●教育場面はその子どもにあう場所を選択
 知的な障害をもつ子どもが、学校や社会生活で不適応をおこすことは少なくありません。ストレスに弱いことに加え、仲間についてゆけない、いじめにあうなど試練は相当なものです。
 しかし、子どもが教育を受け、さらに仲間関係を得て社会のルールを学ぶことは、精神発達に欠かせません。特殊学級がよいか、普通学級がよいか、選択に悩むところです。現状では学校のもつ機能は地域によってちがいもありますので、できれば就学前に学校や教育委員会とよく相談をし、その子どもにとってよりよい教育場面を選ぶとよいでしょう。

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世界大百科事典内の精神発達遅滞の言及

【精神遅滞】より

…従来,ドイツ語でSchwachsinn(精神薄弱)といわれた概念で,知的能力の発達が遅滞し,学習や知的な作業,身辺の管理,社会的な生活が困難なものをいい,精神発達遅滞ともいう。これに対し,情意発達の遅れないし不均衡が人格異常であり,性的精神発達の遅れないし不均衡が性倒錯である。…

※「精神発達遅滞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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