そば屋(読み)そばや

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

そば屋
そばや

そば切りをつくり、それを売り、または食べさせる店。17世紀までは菓子屋などで売っていたが、その後半に上方(かみがた)に専門の店ができた。さらに18世紀前半には江戸にそれを食べさせる店が生まれた。上方ではうどん屋がそばも、江戸ではそば屋がうどんも食べさせた。多くの店では、手打ちというように蕎麦切(そばきり)職人を抱えるか、職人が店を経営していたが、18世紀には蕎麦切職人のつくったそばを仕入れて、だしだけつくって食べさせるようにもなった。19世紀前半には、江戸では各町にかならず一軒はあったという。そばはうどんと並んで主食に近いものとなり、夜の屋台店も現れた。夜鷹(よたか)そば屋や夜啼(よなき)うどん屋である。二八(にはち)そばというのは、一説では盛り・掛けが1人前16文(もん)であったことからきたともいう。ソバを栽培している地方には、独特の風味の名物そばを食べさせるそば屋がある。[遠藤元男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のそば屋の言及

【ソバ(蕎麦)】より

…要するに,そば切りがつくられてから100年ほどの間,そば切りはそば粉だけの〈生(き)そば〉であった。
[そば屋とそば売り]
 寛永ころには,地方の村々でもそば切りが売買されていたことは,1642年5月の御触書によって明白であるが,江戸の町でもほぼ同じころそば屋ができたという。江戸初期のそば屋は,三都とも菓子屋から船切り(生のそばを浅い矩形の箱に並べたもの)を取り寄せて使う店が多かった。…

※「そば屋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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