そんなの関係ねえ(読み)そんなのかんけいねえ

知恵蔵 「そんなの関係ねえ」の解説

そんなの関係ねえ

2000年以降、お笑いブームが終わる気配もなく続行している。特に『エンタの神様』(日本テレビ)、『レッドカーペット』(フジテレビ)などのネタ見せ番組の影響は強く、奇をてらったコンセプトキャッチーな「決めネタ」があるとすぐに話題となる。 07年に最もブレークした芸人は小島よしおだが、海パン一丁という一度見たら忘れられない格好で「そんなの関係ねえ」「オッパッピー」を繰り出し、あっという間に人気者となった。ポイントは瞬間的な「インパクト」である。全体の構成で笑いを取るのではなく、たとえ一つ一つの話題がつまらなくても、まさに「そんなの関係ねえ」で十分なのである。視聴者も、その一言を待っているわけで、実際、『エンタの神様』では、従来のお笑い番組と違い、演者の芸をすべて見せるのではなく、多くの場合、ここぞという「ネタ」部分しか放送しない。だらだらした前置きは不要という割り切りである。 小島以外に07年に話題になった芸人といえば、SMファッションで「この、豚野郎」と女王様キャラを売りにした、にしおかすみこ、「右から来たものを左に受け流すの歌」など、ムード歌謡調のシュールな歌をアカペラで歌うムーディ勝山、女子高生やアパレルショップの店員の人物模写ネタが秀逸な「かわいいデブ」キャラの柳原可奈子、体育会系コントで「ラララライ体操」がブレイクした藤崎マーケット、07年M-1グランプリで敗者復活戦から優勝した苦労人コンビのサンドウィッチマンなどがいる。

(稲増龍夫 法政大学教授 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android