タンニンなめし

百科事典マイペディア 「タンニンなめし」の意味・わかりやすい解説

タンニンなめし(鞣)【タンニンなめし】

タンニンを使用するなめし法。植物なめし,渋なめしとも。薄いタンニン液から始め,次第に濃い液へと皮を浸してなめす。一般に数日〜数十日を要する。靴の底革,ベルト革,ぬめ革,多脂革等の製造に適し,製品は一般に堅く,強靭(きょうじん)で,耐水性にすぐれる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タンニンなめし」の意味・わかりやすい解説

タンニンなめし
vegetable tanning

渋なめし,植物なめしともいう。植物の根,枝幹,葉,皮,実などから抽出したタンニンの水溶液に皮を浸し,時間をかけてタンニンを十分に浸透させ皮をなめす方法。浸透速度には温度濃度,pH ,中性塩類の存在が影響し,また,タンニンの濃度が高いと表面だけにタンニンが定着するから,濃度の薄い液から順次濃い溶液に浸す。このなめしの現象はタンニンの水酸基と皮蛋白質の -NH2 ,-NH- ,CONH 基が結合して水に溶けない物質に変るものと考えられている。 (→なめし )  

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化学辞典 第2版 「タンニンなめし」の解説

タンニンなめし
タンニンナメシ
vegetable tanning

タンニン剤による皮なめし.天然タンニン,合成タンニンが使われ,なめし剤の水素結合,吸着が起こる.製品は茶褐色,堅ろうで,おもに成牛皮に行われる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のタンニンなめしの言及

【皮∥革】より

…この後,合成タンニン,植物タンニンによる〈再なめし〉を行うことが多い。(b)植物タンニンなめし タンニンなめし,あるいは渋なめしともいい,その歴史は最も古い。植物タンニンは植物の樹皮,心材,葉,実などを温水抽出して得られるもので,なめしには普通数種のタンニン剤の混合溶液(合成タンニンも用いられる)が用いられる。…

※「タンニンなめし」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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