たんぽ(読み)タンポ

デジタル大辞泉 「たんぽ」の意味・読み・例文・類語

たんぽ

綿などを丸めて皮や布で包んだもの。けいこ用の槍の頭につけたり、拓本をとるとき墨を含ませたりするのに用いる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「たんぽ」の意味・読み・例文・類語

たんぽ

  1. 〘 名詞 〙 綿をまるめて布や革で包んだもの。
  2. けいこ用のやりの先につけるもの。また、そのやり。
    1. [初出の実例]「細内(ほそない)中間にて、たんぽ附きの稽古槍を担ぎ」(出典歌舞伎霊験曾我籬(1809)序幕)
  3. 石ずりをする時、また拓本をとる時、墨をつけるのに用いる道具。〔版画技法(1927)〕

たんぽ

  1. 〘 名詞 〙たんぽぽ蒲公英)」の変化した語。《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「朝顔形の菜売籠に田芹・たんぽ・藁苞にした嫁菜を入れ」(出典:歌舞伎・お染久松色読販(1813)序幕)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「たんぽ」の読み・字形・画数・意味

【旦】たんぽ

朝夕

字通「旦」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内のたんぽの言及

【アコヤガイ(阿古屋貝)】より

…養殖真珠の母貝に使うウグイスガイ科の二枚貝(イラスト)。真珠をとるのでシンジュガイともいう。殻の高さ7.5cm,長さ7cm,膨らみ3cmに達する。左殻は右殻よりも膨らむ。形は一定しないが四角形状。殻表はふつう黒褐色で黒紫色の雲状斑や赤色,緑色,黄色などの色帯が殻頂から放射状に出,成長脈に沿って雲母状片が重なったようになるが,成長するとそれらを失って滑らかになり,動植物が付着し汚れる。右殻の前縁には足糸が出る隙間があり,糸を出して岩などに付着する。…

【海人】より


[潜水作業と道具]
 古文献に潜水する海女を〈かずきめ〉と記すように,潜水作業をすることを志摩半島や徳島県や伊豆方面ではカズクといい,大分県でスム,その他ではモグルというところが多い。普通,夫婦で舟を漕ぎ出し潜るフナアマ(フナドとか本アマともいう)と,桶やタンポ(浅い桶形の浮きの下にスカリ網をつるしたもの)を持参して泳いでいったり,海岸の岩礁伝いに歩いて漁場までいくカチド(ダキアマともいう)とに大別される。 潜水沈下速度をはやめ,能率をあげるために分銅を用いるようになったのは比較的新しく,志摩の国崎(くざき)では石に穴をあけて綱を通した素朴な事例が知られている。…

※「たんぽ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android