ダリエー病(読み)だりえーびょう(その他表記)Darier Disease

家庭医学館 「ダリエー病」の解説

だりえーびょう【ダリエー病 Darier Disease】

[どんな病気か]
 10歳すぎの子どもの胸、背中、顔、頭部鼠径部(そけいぶ)、臀裂部(でんれつぶ)などに細かい丘疹(きゅうしん)(ぶつぶつ)ができるもので、常染色体優性遺伝(じょうせんしょくたいゆうせいいでん)による病気です。
 たくさんできると見た目が悪く、夏には悪臭を放つことがあります。また、細菌単純ヘルペスウイルスの二次感染をよくおこします。
 難治性で、慢性に経過します。また、自然治癒(しぜんちゆ)することはありません。
[治療]
 エトレチナート製剤という薬の内服が有効ですが、副作用があるので注意します。
 細菌の感染がおこりやすく、悪臭の原因になるので、汗をかいたとき、とくに夏期には清潔を心がけます。日光に当たると悪化しますので、日に当たらないようにしましょう。
 細菌感染をおこしたときは抗生剤を、単純ヘルペスの感染があるときは抗ウイルス薬を使用します。

出典 小学館家庭医学館について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダリエー病」の意味・わかりやすい解説

ダリエー病
ダリエーびょう
Darier's disease

毛包性角化異常症ともいう。前額,胸骨部,腋窩腹部,鼠径部,陰股部など発汗の多い部位に対称性に角化性丘疹が多発し,ときに水疱が生じる。小児期から思春期にかけて発症し,夏季に悪化する。精神や身体の発育が遅れることもある。優性の遺伝性疾患。まれに病変片側だけに生じることもあり,片側性ダリエー病という。フランスの皮膚科医 J.ダリエー (1856~1938) にちなむ名称

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む