ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダルフージー」の意味・わかりやすい解説
ダルフージー(伯)
ダルフージー[はく]
Dalhousie, James (Andrew Broun)Ramsay, 1st Marquess and 10th Earl of
[没]1860.12.19. スコットランド,ダルフージー城
イギリスの政治家。インド総督 (在任 1848~56) 。上下両院議員,商務大臣を経て 1848年インド総督となる。在任中,徹底した領土併合政策をとり,第2次シク戦争でパンジャブを併合し (49) ,第2次ビルマ戦争で下ビルマを併合した (53) 。さらに「失権の原則」を適用して統治者の養子相続権を否定し,サタラ,ジャンシ,ナグプールなどを併合し (48~54) ,56年には「善政をしていない」という口実でアワドを併合した。一方,鉄道,道路,運河,通信施設などを整備し,イギリス資本のインド市場化を進めた。 56年帰国したが,彼の一連の強行策が翌 57年に勃発したインド大反乱の要因にもなった。
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