日本大百科全書(ニッポニカ) 「チャン・ドク・ルオン」の意味・わかりやすい解説
チャン・ドク・ルオン
ちゃんどくるおん
Tran Duc Luong
(1937― )
ベトナムの政治家。5月5日中部のクァンガイ省に生まれる。ハノイ地質鉱山大学卒業。1955年地質総局勤務。1979年地質総局長。1984年国家科学技術委員会委員長。1986年党中央委員、1987年副首相、1992年再任(鉱工業、対外貿易担当)、1996年党政治局員、1997年9月~2006年6月国家主席を務める。ベトナム元首は初代が国家主席(大統領)ホー・チ・ミンHo Chi Minh(1945年9月~1969年9月)、第2代が国家主席トン・ドク・タンTon Doc Thang(1969年9月~1980年12月)、第3代が国家評議会議長チュオン・チンTruong Chinh(1981年7月~1986年12月)、第4代が国家評議会議長ボー・チ・コンVo Chi Cong(1987年6月~1992年4月)、第5代が国家主席レ・ドク・アインLe Duc Anh(1992年9月~1997年9月)、第6代が国家主席チャン・ドク・ルオン。社会主義国では国家主席、大統領の地位は儀礼的なものにとどまることが多く、党と国家の実権は書記長の手に委ねられるものだが、やはり主席、大統領はそれぞれの時代を代表し、時代を象徴するものとして、その存在が意味づけられている。
[丸山静雄]