てさ(読み)テサ

デジタル大辞泉 「てさ」の意味・読み・例文・類語

てさ[終助]

[終助]接続助詞「て」+終助詞「さ」から》形容詞連用形に付く。上の事柄を強く反駁はんばくする意を表す。…てたまるものか。…ことがあるか。
「一心に介抱すれば、またいい日の照ることがなくっ―」〈滑・浮世風呂・二〉

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精選版 日本国語大辞典 「てさ」の意味・読み・例文・類語

て‐さ

  1. ( 接続助詞「て」に間投助詞「さ」の付いたもの ) 文末の打消表現のあとに添え、相手言葉に対して「…であるはずはない。もちろん…だ」という反駁気持や得意の気持を表わす。
    1. [初出の実例]「『昼三かいにそんなことはありゃせんわいな』『なくてさ』」(出典:滑稽本・東海道中膝栗毛(1802‐09)三)
    2. 「『それでは僕が先にきているのを民さんは知らないで来たの』と云うと民子は、『知らなくてサ』」(出典:野菊の墓(1906)〈伊藤左千夫〉)

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