不要不急の電力使用を抑えて、電力需要のピークを引き下げようとする概念。需要応答、需要家応答ともよばれる。家庭や工場などの電力消費量をリアルタイムで把握する次世代電力計(スマートメーター)やITなどを活用し、料金が安い時間帯に電気を使用、蓄電するように需要家を促す手法をとる。具体的には、昼間の料金を高く夜間料金を安く設定する「時間帯別料金」、翌日の電力需給が逼迫(ひっぱく)しそうな場合にピーク時の電気料金を一段と高くする「緊急ピーク時課金制度」、電気使用量を削減した需要家に料金を払い戻す「緊急ピーク時リベート」などの手法がある。
従来、日本はじめ各国は電力需要のピークにあわせて、発電所を増やして電力供給力を増強する政策をとってきたが、2003年のニューヨーク大停電を機に、アメリカで電力使用を自動的にコントロールするスマートグリッド(次世代電力網)を活用したデマンドレスポンスの考え方が広がった。日本でも2011年(平成23)3月の東日本大震災時の福島第一原子力発電所の停止などによる電力不足をきっかけに、消費者や企業が節電に協力して、人手によりデマンドレスポンスを行う手法がとられた。そのため、日本でもスマートグリッドによる自動化されたデマンドレスポンスへ、電力政策の比重を移すべきだとの主張が環境保護派や情報産業界などから出ている。
[編集部]
(2013-7-2)
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